モバイルペイメント3社徹底比較!「PayPal Here,楽天スマートペイ,Coiney」

著名なiPhoneジャーナリスト林信行さんが「米国でスクエアが凄いことになってる」とTwitterで投稿されたのが2009年のこと


この投稿を見た後、筆者は【少額決済ソリューション】というジャンルが個人事業主や中小規模の小売り業者にも「クレジットカード決済」の選択肢を与えるという点でかなりの衝撃を受けました。

モバイル決済のSquare、年間決済処理額が100億ドルに到達
https://twitter.com/Square/status/268773329748500480

Twitterの創業者ジャック・ドーシーが立ち上げたSquareから始まったこのソリューションは、ネット送金サービス大手のPayPalなども参入、スマートフォンを利用したモバイルペイメントサービスとしてアメリカを中心に盛り上がりを見せた後、2012年についに日本でもブレイクの兆しが見えてきました。

【PayPal Here(ペイパルヒア)】
公式サイト:http://www.paypal.jp/here/
→ ソフトバンクが提携し、全国のソフトバンクショップで購入が可能

【楽天スマートペイ】
公式サイト:http://smartpay.rakuten.co.jp/
→ 楽天が初めており、PaypalHereとほぼ同等のサービスだが、申し込みはWEBからのみ

【Coiny(コイニー)】
公式サイト:http://coiney.com/about
→ 最近参入した企業で、後発ならではのサービスで、差別化ポイントが多数。

今回はその過熱する少額決済サービスを
1、導入においての敷居の低さ
2、決済の速さ
3、サポートの手厚さ
などを中心に解説してみたいと思います。

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PayPal Here (ペイパルヒア)

公式サイト;http://www.paypal.jp/here/

提携情報;ソフトバンクがPayPalと戦略的提携、「日本の決済を変える」新会社を設立へ

まずは、PayPalHere(ペイパルヒア)
【1、導入においての敷居の低さ】はどうでしょう。
実は特筆すべきはその敷居の低さ、端末入手の容易さです。
ソフトバンク社との業務提携によって、いまや全国のソフトバンクショップでも手に入る事になった、その利便性はITリテラシーにおいて乏しい、中小企業においては絶大だと感じます。
携帯を買う感覚で【登記簿謄本】or【印鑑証明】等を店頭に持ち込めば、本人確認書類として【免許証】など確認できればその場で登録完了、早ければ即日にて営業開始が可能なのです。
※導入までの流れ参照 https://www.paypal.jp/jp/here/howto/

【2、決済の速さ】はどうでしょうか?
今回はアプリの操作性も徹底追及してみました。Teachmeで解説します
下の写真をクリックするとスライドショーがスタートします。

iPhoneでクレカ決済が出来る! PaypalHere編

 

6ステップでした。
良い点としては、簡易サムネイルによるメニュー表示ができる点、飲食業などには最適でしょう。
課題点としては、Cloud側の管理パネルが、PaypalのWEBサービスと統合管理されるので、初見ですととっつきずらく感じます。

【3、サポートの手厚さ】はどうでしょうか?

著者は以前にPayPalをiPhoneに挿したまま、不注意で落としてしまい、御覧の通り破損させてしまいましたが、その日のうちにソフトバンクショップに向かった処、その場で修理を受け付け、新品も購入でき営業を即時再開することができました。全国にショップにあるソフトバンクとの提携による賜物だと感心しました。(実は計2回破損してますが、別店舗でも購入→即時再開可能でした)

 

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楽天スマートペイ

公式サイト;http://smartpay.rakuten.co.jp/

提携情報;〈お知らせ〉 「楽天スマートペイ」の取扱い開始について 〈別紙〉

次いで楽天スマートペイ
【1、導入においての敷居の低さ】はどうでしょう。
おなじみ楽天のサイトから申し込みです。日頃ECサイトとして利用してる安心感か、サクサク手続きを進められる一方で、WEBしかない不安を抱きます。前述のKDDIとの提携によって、全国の「au shop」での手続きを期待したい処ですが、いまだかなわず。現状としてKDDI法人営業担当に依頼かけることで、対応フォローしてもらう事ができるようです。

KDDI、スマホ1つでクレカ決済できる「楽天スマートペイ」提供

【2、決済の速さ】はどうでしょうか?
Teachmeで解説します。
下の写真をクリックするとスライドショーがスタートします。

iPhoneでクレカ決済が出来る! 楽天スマートペイ編

8ステップでした。
良い点としては、iPadにユニバーサル対応してる点、でかい画面は操作しやすいです。
課題点としては、ステップ数が長く感じます、ライバル会社のステップ数の少なさを参考にして、改良頂ければと思います。忙しいレジ作業では、いかに工程を少なくするかは重要と感じます。

【3、サポートの手厚さ】 はどうでしょうか?
現状、KDDI法人担当の方からサポートを受けていないので、どれほど手厚いものが受けられるかは不明ですが、WEBに掲載されている情報は、かなり多岐にわたっており、長年中小企業のECを支えてきたノウハウが随所にあるものと感じられます。先日も加入ユーザー向けのダッシュボードメッセージに「5月中に1回以上決済があったら特集ページに無料掲載!」など加入者向けの商売を後押しする施策など、非常に好意的に感じられました。

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Coiney(コイニー)

公式サイト;http://coiney.com/

提携情報;クレディセゾンとコイニー、スマートフォン決済サービス「Coiney」で提携

最後はCoiney(コイニー)
【1、導入においての敷居の低さ】はどうでしょう。
公式WEBのみとなり、楽天スマートペイと同様です。書面のやり取りの前に、免許証や登記簿などを【スキャン→PDF化 or jpg化】などの作業が入ります。 筆者はこれらの作業に慣れているので困ることはなかったのですが、初心者にはまだ敷居の高い作業に感じます。
HP上には色々手法は掲載されてますが、「スマホで綺麗に写メとればOK」などモデレートしてみてはいかがでしょうか?不慣れな方でも、迷いが軽減出来ると感じます。

【2、決済の速さ】はどうでしょうか?
Teachmeで解説します。
下の写真をクリックするとスライドショーがスタートします。

iPhoneでクレカ決済が出来る! Coiney編

なんと5ステップでした!!
良い点としては、とにかく決済のみに特化しており無駄な機能がまったくない、3社の中で圧倒的に決済ステップが速いです。
課題点としては、それ以外の機能は良くも悪くもないので、飲食向けにメニュー機能や、ダッシュボード上に管理機能などがない非常にシンプルな構図は、顧客によっては物足りないかもしれません。

【3、サポートの手厚さ】はどうでしょうか?
現状、訪問型の営業手法はなく、キャリアとの接点も特にないようなので、Face to Faceを好む中小企業へのサポート体制としては課題を感じます。不明点があった際の対応も現状はメールサポートのみなので即効性(それでもメール回答は早い方ですが)にかける部分は否めません。おそらくは3社中もっとも安い手数料【4%】を実現してる背景は、おそらくこうしたコストカットにより、実現できているのだと想像します。

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総まとめ

名称 PayPal Here 楽天スマートペイ Coiney
契約 オンライン契約・SBM店頭契約 オンライン契約・KDDI法人経由 オンライン契約
運営会社 ペイパル・ジャパン 楽天株式会社 コイニ株式会社
対応端末 iPhone、iPad(iOS4.3以上)、Android(Android OS2.3以上) iPhone、iPad(iOS4.3以上)、Android(Android OS2.3以上) iPhoneiPadiOS4.3以上)
サイズ 調査中 27mm×高さ27mm×奥行14mm 29.6mm×高さ29.6mm×奥行14mm
重量 調査中 12g 9.7g
特徴 Bluetooth接続型準備中 デザインは佐藤可士和氏が監修。 NFCリーダータイプ検討中
対応クレジットカード VISA、MasterCard、AMERICAN EXPRESS VISAMasterCard、楽天カード(JCBブランド含む) VISAMasterCard、セゾンカード
領収書(レシート) 電子メール、SMS 電子メール 電子メール
初期費用 1,260円(カードリーダー購入費用) 2,980円(カードリーダー購入費用) 0円(コイニーの専用リーダー、初期費用、設定費用などすべて無料。*2013年4月10日現在)
月額利用料 0円 0円 0円
決済手数料 5.00%
2003年7月1日より3.24%
4.90%
2003年6月18日より3.24% 
4.00%
入金サイクル 即時にPaypalアカウントに反映 振込先口座が楽天銀行の場合、カード決済取引の翌日に送金。楽天銀行以外の金融機関の場合、振込申請をした翌営業日に送金。 25日締めの翌月末払い。入金はネットムーブ株式会社より行われる。
入金手数料 250円 楽天銀行:無料 210円
※引き出し額が50,000円以上の場合無料 楽天銀行以外の金融機関:200円 1000円以下の場合は、お客様負担なし(手数料0円)

比較表によって明らか違いが生じるのは【価格】

・初期費用/月額費用もかからず
・決済手数料は破格の4%を実現
この記事掲載の後、日本上陸を発表した、「Square」は決済手数料3.25%
「Square」の発表後、各社の決済手数料が変更されたので一覧表内、訂正追記しています。 

これはかなりのアドバンテージと言えます。その分、サポートにおいて課題は残りますがサービスの全容をきっちり把握し、対応が取れるのであれば【Coiney(コイニー)は素晴らしいプロダクトと感じます。

どうしても新しい事が苦手ならば、
サポート体制として、全国のSBショップが利用可能な【Paypal Here(ペイパルヒア)】は安心して利用できるといえます。

楽天のネームバリューからくる安心感や、サービスレベルのバランスで選ぶならば
【楽天スマートペイ】でしょうか?

それぞれに特色と差別化要素があるので、しっかり見定めてみたいですね。

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■編集後記( 株式会社テソロ 佐藤勝彦 )

あえて、この先の未来を示しておきますと来年、再来年は【ワイヤレス接続】がカギになるかもしれません。

各社が発表を出してます。
PayPal Hereは2月にスペインで行われたMWC2013にてBluetooth型を発表

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本国、Squareは5月15日レジ型端末を発表

SquareがiPadをスマート・レジに変えるカード読み取り器兼用スタンドを299ドルで発表

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CoineyはもとよりNFCリーダーなど他のリーダ端末も検討していたようです。
 スマホでクレジットカード決済ができるサービス『Coiney』の開発陣に、「新市場を創るチーム」の条件を見た
★この先も見逃せない熱い戦いになりそうです!★